H邸
石造りの家の壁を持つ、鉄筋コンクリート組積造の住宅です。この住宅は外壁側に湿式の外断熱仕上を施し、室内側のコンクリート壁をそのまま仕上とする事で、蓄熱層として、省エネルギー住宅となっています。
高い耐震性、高い耐久性、石造りの壁、愛車のガレージ、愛車が見えるリビング、サックス演奏ができる防音室、そして高い省エネ性能がお客様の希望でした。悩みとしては、外観も石造りの壁を見せたかったのですが、外側に断熱材を施すと壁が隠れてしまう事でした。
希望を満たす建物を作る事ができるという事と、イタリア車にこだわったガレージの設計実績があったからです。
この鉄筋コンクリート組積造は、型枠ブロックを鉄筋を配筋しながら積み上げ、中の空洞にコンクリートを流し込んで作る構造で、壁式鉄筋コンクリート造とほぼ同じ構造です。そのため、お客様の希望の高い耐震性、耐久性を実現し、この構造の特徴の壁が石積み調の壁を作り出します。ガレージは、リビングと接する様に設計し、ガラス窓からみえる様にして、防音室からもサックスを吹きながら愛車を見られる様にしました。省エネ性能はコンクリートの壁を蓄熱層として利用する事で、夏はいったん冷やした空気を壁が吸収し、冬はいったん暖めた空気を壁が吸収して、少ないエネルギーで快適な室内空間を作る事が出来ました。屋根、外壁もメンテナンスが長くしなくても良い様に、洋風瓦、湿式の外断熱仕様の外壁仕上もフッコーのFMXを採用しました。
車好きで共通の趣味もあるので、年に数回お伺いしています。室内空間は快適だと喜ばれています。また、新しい車を買われた時にはお伺いしてリビングから見える愛車を見て、様々なお話をしました。
リビングから見えるガレージです
リビングの横には和室があります。この写真では引き戸がしまっています。右の扉が防音ドアで防音室に入る事が出来ます。吹き抜け上部より光が入ってきます。この開口部はブラインド内蔵複層ガラスのサッシです。
外観写真です。玄関ポーチの壁は、外断熱にする必要がないので、構造体のままで、石積み調の壁となっています。
白い外壁部分が、外断熱部分で、フッコーのFMXを採用しています。
リビング吹き抜けの2階部分です。2階の天井は、コンクリートを蓄熱層にする為、コンクリート打ち放しとしています。
玄関の写真です。型枠ブロックを、リビングではベージュを使っていますが、玄関では、グレーとアンティークローズを使用しています。
吹き抜け上部の渡り廊下です。床は強化ガラスで、リビングに光が落ちる様にしています。サッシのガラスがブラインド内蔵の複層ガラスで、花粉症の奥様の為、花粉をかなりシャットアウト出来る網戸をつけました。
ダイニングの写真です。ダイニングの照明は、換気扇内蔵の照明です。