らいてうの家
カラマツ林の中に建つ木造の家 「らいてうの家」
敷地面積1450㎡もあるカラマツ林の中に建つ木の香りいっぱいの家。
メイン道路から13m程入ったところから手すりの付いた木のスロープが始まる。
地元の建築士会で女性委員会を立ち上げていたのでした。そのメンバーの一人が「らいてうの会」に所属していたことで、問い合わせが来ました。私は当時この委員会の長を務めさせていただいておりました。当初らいてうの会は地方の設計事務所に出来るのかと不安だったようでしたが、たまたま私がらいてうさんと同じ日本女子大学の卒業生だったことで、信頼していただけたようでした。
仕事は委員会のメンバー9人で引き受けるということでスタートしました。
当時、私はパーキンソン病の主人の介護で家から余り自由に出られない状況でした。
でも我が家はログハウスで広い空間の家で主人の造った家でもあり又、家具職人でもあった主人の造った大テーブルもあったことも手伝って、大勢のメンバーが集まれる条件が整っておりました。打ち合わせには持って来いの家でもありました。
らいてうの会はこの土地をらいてうさんの家族から寄贈されていたのでした。らいてうさんは老後はこの山奥の自然の中でのんびり暮らしたいと願って、学者村のような形で売り出されていたこの土地を買われていたようです。しかし、らいてうさんは一度もこの土地に足を運ぶことのないまま逝ってしまわれたのでした。そんならいてうさんの夢を叶える為もあり、敷地のカラマツをふんだんに使った木の家を渇望されていました。
カラマツは当時まだ建材としては難しいと思われていました。しかしせっかく沢山のカラマツが手に入るのに使わない手はないということで、地元の建材会社(エルク)に協力していただき、切り出したカラマツをその建材会社に運び込み、何度も往復しながら、建材として生かすことが出来たのでした。
外は森、中は素晴らしいステンドグラスの窓を通して光が入って来る。吹き抜けのおおらかな空間が来館する方々を喜ばせています。
この部屋は図書室です。大勢の人が座れるように大きく長いテーブルが置かれています。窓から見える景色は森の中。そして信州の山の空気と晴れ渡る日は真っ青な青空が見えます。
ベランダに出れば一層カラマツ林を堪能できます。
都会から来る方々にとっては夢のような場所です。
和室もあります。八帖間です。
2階のバルコニーから見たステンドグラス。
らいてうさんの事が展示されている展示室。沢山の資料が展示されています。
2階のバルコニーから見下ろした展示室。
展示会から見たアプローチとメイン道路。
展示室。上部に2階のバルコニーの手すりが見えています。
映っているのは私の家族です。私と息子二人です。
9人のメンバーです。