南足柄の家

●設計事例の所在地: 
神奈川県南足柄市
●面積(坪): 
30.26坪
●建物の種類(大分類): 
住宅関連
●メインの画像: 
●メイン画像の説明文: 

若いご夫婦が、二匹の猫と一緒に楽しく暮らす家を造りました。
土地は区画整理作業の真っ最中。周りに建つのは新しい家ばかり。
その新しさに違和感を覚え、街に閉じ、内に開いた家を目指しました。

コの字型の平面に中庭を設け、家人だけしか見ることの出来ない空の色、吹き抜ける風。
中庭に植えたのは、「かくれみの」の樹。
それは街と緩やかに繋がり、時として自分だけの居場所を求めたいと考えた、家のコンセプトを象徴するかのよう。

室内は和モダン・テイストで、まとめています。
求めたのは<古さ>ではなく、<落ち着き>。
大人の家としての凛とした佇まいと、品の良さ。
朽ちていくのではなく、味わい深くなっていく家でありたいと願った家です。

●建物の紹介文(依頼者のお悩み・ご希望を叶えるために工夫した点・採用した建材など): 

若い御夫婦の家なので、和風モダンのテイストを演出しながらも、粋な感覚を残したいと考えました。配色も基調は、白と黒の二色だけ。アクセントカラーも極力抑え、人が住むことで加わる色を想像しながら考えています。

その他の画像: 

南側には、デッキの上にルーフバルコニーを設けた空間が。
目的の違う外でも内でもない中間領域の楽しさ。

外玄関から、ひと度家の中に足を踏み入れれば、そこは家人だけしか見ることの出来ない場所。家に帰って来ることが楽しくなる瞬間。

細く長いアプローチから入った玄関は、さらに路地のような形状をしています。
喧騒から静寂へと、切り替えるための場。

玄関から2階へと通じる階段は、重さを出さない配慮を。
綺麗な階段の設えは、綺麗な生活へと通じる。

階段が、ただの通路ではない。
景色の一部、愛着の持てる場所にも成り得るように。

シンプルで、掃除のし易い洗面所とトイレ。
簡潔に暮らすためには、潔さも必要なのかもしれない。

窓の雨戸を室内側に設けた主寝室。
閉じるべき時には、確りと閉じたい。

主寝室から繋がるルーフバルコニー。
外であり、内である場所。

ルーフバルコニーから見る景色は、家人だけのもの。

中庭とアプローチを見下ろす。
他者が見ることの出来ない中庭に植えられた「かくれみのの樹」は、この家の象徴かもしれない。

設計者

ユーザー 天工舎一級建築士事務所 安井俊夫 の写真
オフライン
Last seen: 2週 1日 前
登録日: 2012-07-24 10:26