中庭と水盤のある家|BREATH

●設計事例の所在地: 
三重県桑名市
●面積(坪): 
25
●建物の種類(大分類): 
住宅関連
●メインの画像: 
●メイン画像の説明文: 

平屋の大屋根を支えているのは古材です.外からは見えない魅力的な家です.
水盤には平屋の大屋根の雨水が壁を伝って水盤へ落ちます.

全体のスペースを取りまとめているのが中庭のある家で,平屋建ての余裕のある空間にゆっくりとした時が流れます.
夕暮れ時,L時型の木製ガラス扉を全て開ける事で内と外との境界は無くなり, 平屋建での余裕のスペースは開放感を演出することが出来る中庭のある家です.
.
.

建てる前に依頼者が悩んでいた事・ご希望: 

2007年 に,一通のメールが届きました.

『はじめまして。
三重県桑名市で自宅併設美容室を営んでおります。5年目の成長とこれからをお客様に喜んでいただき、期待していただくために 増床を考えております。 貴所とは、遠方のためうつわづくりに協力していただくことが可能かどうか、相談申し上げます。

小さな店ですが、思いをこめた環境作りにイメージをふくらませておりますが、プロの方のよりさらなるまとめ仕上げ磨いていただいて、
今秋にはリニューアルスタートをきぼうしております。

ホームページを拝見し、五感をいかせる生活ができるワードとフォト、視点、フィーリングに嬉しくなりました。 
中庭が全体をまとめ・調和させてくれることをイメージしておりましたので・・・
いろいろ相談にのっていただけましたら幸せに存じます』
.
.

依頼者があなたに依頼した決め手: 

中庭というキーワードで検索されて,私の事務所のホームページに行き着いたそうです.

『ホームページを拝見し、五感をいかせる生活ができる ワード と フォト 視点 フィーリングに嬉しくなりました  
中庭が全体をまとめ・調和させてくれることをイメージしておりましたので・・・』
.
.

●建物の紹介文(依頼者のお悩み・ご希望を叶えるために工夫した点・採用した建材など): 

閑静な住宅地の中で,美容室を一階に設けた既設の家へ,新たに中庭を中心とした諸室を平屋で設ける増築計画でした.
余裕の部分を平屋で贅沢に増床する中庭のある家で,既存の家のプライベートな場所としても活用されことも重要なポイントでした.

家の中心となるテーマは.大木,巨石,古材,水盤,平屋,中庭など五感を活かした生活のある家作りで,ホール,待ち合いスペース,和室,ポーチなど,中庭のある平屋が全体をまとめ調和のある家のイメージでした.

施主さんと一緒に,大きな石や,岩を探し,また魅力的な楠の大木を見つけたりしながら,楽しく工事が進行して行きました.
.
.

依頼者の声: 

『初めてお会いした時から話しがはずみ、その場でスケッチして頂いた間取りがそのまま建ってしまった事には驚きです。
完成して感じたことは、予想以上の出来ばえに感動しております!
これからも末永くお付き合い、よろしくお願いします。』
.
.

その他の画像: 

夕暮れどきには,内と外との境界がなくなり,内と外が一体化します.
木製ガラス扉を全て開けると,この中庭のスペースはもっとも開放的になります.

外壁は杉板貼リと,ポーチの内部は左官仕上げとのシンプルな構成です.

大きな溶岩石がある平屋の中庭のあるスペースは,大きな回転扉によって開放的です.

雨水利用の水盤.
平屋の大屋根に降り注いだ雨水がこの水盤に流れ込んできます.

和室からエントランスホールを見る.
床は暖かみのある珪藻土の三和土仕上げです.

道路側にある水盤に反射された光りの「ゆらぎ」が,土壁にあたってゆっくりとうごめきます.
中庭と対比した光りの効果が演出されます.

土間仕上げに使った石は、ごく普通のグリ石で安価な物です.一つ々丁寧にレベルを合わせながら敷き並べています.

ホールからエントランスドアを見る.
水盤からの照り返しが土壁にあたり豊かな表情が演出されます.

深さは約5cm と浅いものですが,水盤の水は綺麗に循環します.

左手が中庭で,ポーチとエントランスを貫く梁は古材を再利用したものです.
10mの梁が大屋根を支えていて,梁と梁との間のスリットはガラスがはまっています.

設計者

ユーザー 中庭のある家づくり|水谷嘉信建築設計事務所 水谷 嘉信 の写真
オフライン
Last seen: 2年 2ヶ月 前
登録日: 2012-07-24 10:29