天神橋6丁目の長屋・改築
大阪で最も長い事で有名な天神橋筋商店街。中でも特に賑わいの6丁目辺りの路地の一角にある長屋の改築。施主はマクロビ、機織などに興味を持つ趣味多才な50代後半の女性。 駅に近く以前から馴染みのあるこの地域で、自分好みの住空間が欲しいと思い、旧い廃屋の様な長屋を購入し改築して住もうと準備をしておられた。両側の壁、屋根は残し、傷んだ部分、特に構造上重要な柱、梁は付け替え補強し、金物で緊結して、必要でない間仕切り壁は撤去した。ほとんど現況を留めていない状態。結果、持って来られたピアノや時代風箪笥が見事に調和し、味わいのある、「隠れ家」的な住空間となった。
「建物が安心して住めるのかどうか調べてほしい、幼い頃から親しんだこの地域で暮らしたい。出来たら隠れ家の様な雰囲気にしてほしい。」とのことでした。さほど困難な事ではなかったように思います。
「最初お会いしたときからイメージが共有できた」とのことでした。
お話していくうちに、年代も近く「昭和なイメージを大事にしたい」とのことで、当然創りたかったイメージだったので気持ちよく作業にかかれました。コストを抑えるために壁はクロス貼りと一部シナベニヤオイルスティン塗りにし、レトロなイメージを軸にまとめていった。
「お願いしてよかった。レトロなイメージがあり、友人たちと集えるのが愉しみです。」とおっしゃて頂きました。
ありがたいことです。年代も近かったせいもあり、時代認識を共有できたのがよかったのかもしれません。
路地からみた格子が印象的な外観
玄関ホール、ライトアップされた階段。
レトロな感じが漂うリビングダイニング。
玄関側をみる。こうしむこうは路地。
キッチン廻り。
2階からの階段見下ろし
2階、多目的スペース。寝床兼用好きな織物や洋裁をしたりして過ごすスペース。
へきめんはすべて収納。
レトロなピアノや花器などが部屋に溶け込んでいる。
ランプの明かりが優しさと心地よさをより高めている。