犬と暮らす家|建築家の設計事例

「大きな犬小屋をつくってください。そこに僕らが住みますから!」クライアントが事務所に来られて初めに言われた言葉です。地下1階、地上3階建ての建築ですので、犬にとって出来るだけ負担の少ない階段を考えることから始めました。

木造2階建

北向きの暗い敷地を、快適な住まいする為に、建物の真ん中に中庭をつくり、3階から、1階まで、日の光が白い中庭の外壁に反射しながら注ぐ地上までそそぐ、明るい住まいを提案しました。

敷地は南と西に接道しています。建物、庭、駐車スペースの位置関係を周辺状況から判断して配置しました。2階建ですが、手前の大屋根を低くして、差し掛け屋根としています。

リビングルームは2階に配し、バルコニー(テラス)を設けて庭に面した設計になっています。

施主様は愛犬との暮らしを第一に考えられていた為、換気や空調(特に夏の熱中症対策)に配慮することから始まり、愛犬の回遊動線、水飲み場やトイレの位置、愛犬の目線に合わせた窓の配置、家の中の移動が負担とならないよう、階段の横にスロープを提案。

今回、古家付土地を購入されたご家族は、当初は解体し建替えの予定だったと言います。しかし、現地を視察に行き建物を見たことで、その気持ちは一変しました。長い時間が経過しても廃れることのない住まいの持つ本質、例えばスキップフロアでつながる居間と食堂、整理された合理的な動線等。

お施主さんは、青梅市で30数年洋菓子屋さんを経営してきた60代のご夫婦。
今回、地元の方に長く愛されてきたお店を惜しまれつつも閉じることに。
これを機に思い出の詰まったお店を、
ご夫婦+愛犬+愛猫の住まいへ建て替えることになりました。

ただペットに対応した設備を設けるのでは日常を便利にしただけです。まずはお望みのライフスタイルを実現できるよう考え、その上で多種多頭飼いと2世帯住宅という要素を整理し、重複できるものは重複して コストダウンも計っています。

4畳半〜小さな丘
夫婦、幼い子供2人、犬、猫が暮らす住宅です。
敷地は北側に傾斜した段丘状の宅地造成地の一画で、
緑豊かな環境の中にあります。
既存敷地の高低差は駐車場の天井高を確保するには不十分であったため、

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