「町の中に山を作ろう!」敷地が狭く、園庭が十分に取れない状況で、事業主と話を進めていく中で生まれたコンセプトです。園庭を立体化、山でつなぎ、1階から屋上まで連続させています。
自邸はTAMの事務所兼用で、私どもの住まいづくりの一例です。出向いていただければ新しい発見があると思います。
将来、子供たちが独立し、里帰りしたときに「実家に帰ってきた」と思えるような家になるよう目指してつくられました。
周辺は住宅や農地があり、落ち着いた緑豊かな環境にあります。この良い環境に調和した外観、色彩であるように計画をしました。
この家は、大工職人を始めとする職人の技が冴えています。お施主さん自らが作業に加わり、現場は、お施主さんの漆喰塗りと大工職人のものづくりとで、緊張感に溢れていました。
施主様が所有する山の木を使って家を建てたいというご希望でしたので、その山の木の魅力が最大限生きるような設計を考えました。
家ではゆっくりくつろぎたい、との想いから中庭として閉じられた中に開放的な空間を設置しました。
「旗竿敷地」という奥まった敷地に、開放的でありながら「奥行き感」が感じられるような家にしたいと思いました。建物を覆う木製のバルコニーが、建物との間にきれいな陰影空間をつくるので、それにより「奥行き感」と竿状のアプローチからの「連続感」を具現化しようとしました。
お祖父様が思い入れを込めて建てた住まいを取り壊しての建物です。使えるもの、残したいものを出来るだけ使用しました。また、形態等の面影をのこし設計でできることを行いました。
板倉工法を勉強し採用しています。木の温もりが伝わる暖かな家が出来たと感じています。外壁は漆喰を採用し周囲の景観にマッチさせることを心がけました。