木造|建築家の設計事例

混構造ならではの設計・施工方法に悩みました。

敷地が海のそばだったことで賃借人のほとんどがサーファーでした。現に今の賃貸人は100%サーファーです。完成前から問い合わせが殺到しすぐ満室になりました。もちろん外シャワーも完備されています。「どうせ借りるならかっこいい建物のほうがいいじゃないですか」との声がありました。

街中の小さな敷地の中に、4台分の駐車場を確保し、かつ広がりがあり、使い勝手の良い住まいとするため、プランニングは綿密に行いました。

タタミがメインの和風のお宅を現代風な和モダンの雰囲気にリフォームしました。中でも象徴的だった木彫り透かし欄間をサンドブラストを掛けたアクリルに変更し、シンプルなスッキリとしたイメージにしました。キッチン左横の仏壇置場は電子レンジ置場や戸棚に変え、収納力たっぷりのダイニングキッチンとしました。

周囲の山並みに呼応するような勾配の変化する屋根と内部空間。
風景に溶け込む濃緑の外壁。

デザインに特徴を持たせつつも、派手過ぎず落ち着き感のある住宅です。
白とこげ茶の2つのボリュームで簡潔に建物の構成を表現しています。
リビング前に木の格子を設ける事で、冷たく感じられやすいモダンなデザインの中に
暖かさと安らぎ感を与えています。

1階、親世帯(夫婦)、2階、子世帯(夫婦+子供2人)の完全分離の二世帯住宅。

「心地よさ、自分らしさ」を強く求められていました。初期の打合せの中で出てきた話に、柳宗理がデザインした片手鍋の話があります。鍋の縁を歪ませるというちょっとした工夫が、調理における機能性を数段高めているという実例ですが、イメージの共有に大変役に立ちました。

工場に柱を落とせず、壁量の確保が課題となりましたが、今回外周部に設けた「傘」を耐震要素として見込み、表現と構造が合致した計画となりました。

ページ

木造|建築家の設計事例 を購読